匠の土づくり講座 13

14.02.13



連載13「土を知ろう⑩ 土の構成元素」

 

少し聞きなれないお話をします。

 

地球上には100種類を超える化学物質を構成する成分が存在している

のですが、土の中にも同じように数多くの成分(元素)が含まれて

います。

ただし、これらの元素の中にはその量があまりにも少なく、

測定できない元素も存在しています。


土壌を構成する元素は含まれる量によって多量(たりょう)

要素と微量(びりょう)要素に分かれます。


最も多い元素はおなじみの酸素で全体の半分を占めると言われて

います。

続いて、ケイ素、アルミニウム、鉄、マグネシウム、カルシウム、

ナトリウム、カリウムの順で、これらの8種類で全体の99%に

なります。

その他にはリンなどあり、これらは多量要素と呼ばれています。

炭素、窒素、水素もやはり植物にとって必要不可欠な多量要素

なのですが、水や大気から無限に供給されるので除外されること

が多いそうです。


多量の逆の意味に微量要素があります。


これらは、植物の生育にとって必要なものなのですが、

その要求量が微量な元素をいいます。


具体的には、鉄、マンガン、亜鉛、銅、ホウ素、モリブテン、

塩素の7元素です。この中で鉄とマンガンの土壌中の含有量が

5%と0.1%程度であるのに対して、他の微量要素は土1kg中

に数ないし数十mg含まれるに過ぎないのです。

しかしながら、何らかの原因で微量要素が植物に吸収されないと

さまざまな生育障害を引き起こすことになるため注意が必要です。