匠の土づくり講座 19

14.07.22

連載19 「土壌診断① 土の採取法」   ジメジメが長く続きますね。体調管理は大丈夫でしょうか? 前回までは、土とは!土の仕組みは!など、具体的な項目をご紹介してきました。 7月からは実践的な内容に変わっていきますので、 よろしくお願いします。  「土壌診断」(どじょうしんだん)に興味を持たれる方が年々増えてきましたが、 それまではわけのわからない数字が書かれたただの紙切れに過ぎなかったのではないでしょうか。 興味を持つことは非常に大切なことなのですが、どのように活用するかは利用する方に委ねられています。 一般に、土壌診断は、生産現場である圃場から土壌をビニール袋に入れ、 それらを分析機関に送付し、分析してもらうパターンが多いと思います。 しかし、だすだけで、、送られてきた分析結果にはあまり目を通さず、処方箋どおりに肥料を注文しているケースが少なくありません。 これでは何のために土壌診断をしたのかわからなくなってしまいますね。  そこで、12月の最終号までは、とくに「土壌診断」のやり方、結果の見方などについて紹介していきたいと考えています。  では、まず土壌診断とは。 これは土壌を採取することから始まります。 つまり、土壌診断は自らが圃場のド真ん中に穴を掘ることから始めてください。 植物の根っこの気持ちになって穴を掘ることが大切です。 深さは40~60cm程度が良いと言われています。 はじめは、やわらかく掘りやすいと思いますが、きっと30cmぐらいのところから硬い部分にあたると思います。 その硬い部分は掘るためにかなりの力がいるはずです。 そのように掘り下げることが大変な圃場では植物も根を伸ばすのに苦労すると肌で感じられるのです。 ご自分の圃場がいったいどのようになっているのか肌と土で感じていただきたいと思います。  ちなみに、土壌の採取は、圃場をサイコロの5になるように採取すれば、均一的な土壌採取ができたといえます。 まずは、穴を掘り、土壌を採取してみましょう。 この後の分析は、専門機関に任せたほうが無難です。  さあ、やってみましょう。